育児休業のメリット・社会保険料の免除・助成金・年金額の保障・出産手当金・出産育児一時金・育児休業給付




















育児休業開始日早見表

育児休業のメリット(会社にもメリットがあります。)
社会保険料の免除=労働者分・会社分共に(最大限、子が3歳になるまで)
養育期間中に給料が下がれば(標準報酬月額1等級以上)、保険料も改定
保険料が下がっても、将来の年金の額は出産前の給与額で計算
☆Q&Aコーナー
Q:子が1歳になるのですが、保育園がみつかりません。
Q:育児休業を予定より1ヶ月繰り上げて(早めて)終了させる場合には?
Q:出産時に厚生年金に入っていなかったら、年金額の従前保障制度は認められませんか?
Q:出産前の標準報酬月額保障制度(年金額の従前保障制度)の具体的なメリットは?
Q:育児休業をとらずに産後57日目から出勤したら、育児休業等終了時改定が認められますか?
Q:「育児休業等終了時改定」は、育児休業後の3ヶ月間の給料の支払い日数が3ヶ月全部17日以上でなければなりませんか?

 例えば、女性社員を産後休業後3ヶ月間育児休業させ、その3ヶ月間は派遣社員でその穴埋めをした場合に、育児休業取得者1人目50万円・2人目15万円を会社がもらえる可能性があるのです(両立支援・レベルアップ助成金=代替要員確保コース)
出産を機に労働者本人が退職してしまうと、労働者本人が出産手当金(標準報酬日額の3分の2)・出産育児一時金(一児につき35万円)をもらっておしまいです。しかし、出産後も育児休業をとると、会社には助成金が入り労働者は出産手当金出産育児一時金の他に雇用保険から育児休業給付をもらえます一定の条件あり)。
さらに、養育期間中の保険料は最大限子が3歳になるまで会社負担分も労働者負担分も免除です。さらに、労働者が子を養育する期間中(子が3歳に達するまで)に、給料が下がっても(給料低下の原因が育児に関係なくてもOK・妻が専業主婦の夫もOK)、将来の年金額は育児休業開始前の給料から保険料を払ったとみなしてくれる制度があります。

社会保険料(健康保険・厚生年金) 以下のものが最大限子が3歳になるまで免除
(育児休業等を開始した日~育児休業等の終了日の翌日が属する月の前月まで)
≒育児休業を開始した月~育児休業終了月の前月
事業主(会社) 被保険者
健康保険保険料
厚生年金保険料
介護保険料
児童手当拠出金
健康保険保険料
厚生年金保険料
介護保険料

後から追納する義務はありません。
保険料免除期間は年金保険料を納付したとみなして、将来の年金額は計算されます。
育児休業に既に入ってしまったが、会社が保険料免除の申請を出していなかった場合でも、育児休業期間中の申し出なら、育児休業を開始した月まで遡って免除を受けられます。
=仮に届出が遅れたとしても、無駄な社会保険料を払わなくてすみます。
但し、育児休業期間中に手続きをしないとアウトです。
「育児休業取得者申出書」を事業主が事業所(会社)の所在地を管轄する年金事務所(社会保険事務所)へ提出します。
給料をもらっていても、無給(給料0円)でも、社会保険料は会社分・被保険者分ともに免除されます。育児休業期間中は勤務実態が無いと判断されるわけです。たとえ、育児休業期間中に給料をもらっていても、免除されます。

産後休業(出産後56日間)は育児休業ではありませんので、保険料は免除されません。
夫が育児休業の場合には、産後すぐから育児休業となりますので、産後すぐから社会保険料は免除されます。
育児休業等の期間中であっても、任意継続被保険者は、保険料は免除されません。
賞与(ボーナス)に対しても、社会保険料(健康保険・厚生年金・介護保険・児童手当拠出金)は免除されます。
しかし、「賞与支払届」は提出しなければなりません。
賞与の累積額の為
・健康保険⇒年度(4月1日~翌年3月31日)の累積額が
540万円がMAX.
・厚生年金保険⇒1ヶ月当たり、150万円がMAX.
賞与に対する社会保険料はこちら


職場復帰して、給料が下がった場合は、保険料downも可能です。
 育児休業が終了し、職場に復帰したが、勤務時間が短縮された為に給料が下がった。
⇒標準報酬月額が1等級でも下がれば、その下がった等級を基準に保険料を払います。基本給・家族手当・通勤手当・役職手当等の固定的賃金の変動がなくてもOKです。Q&A参照。

☆育児休業終了後3ヶ月間の給料の平均額を出し、それに該当する標準報酬月額の改定をします。要するに、払うべき保険料の額が下がるのです。
「育児休業等終了時報酬月額変更届」を年金事務所(社会保険事務所)に提出します。その際に、賃金台帳のコピーの添付を要求される場合があります。Q&A参照。
将来の年金額は出産前の給料で計算
年金額への影響 上記の手続きをして、保険料が下がっても、出産前の下がっていない給料から保険料を納めたとみなしてくれる制度があります。
 要するに、将来の年金の額には影響しないということです。
「厚生年金保険 養育期間標準報酬月額特例申出書」を年金事務所(社会保険事務所)に提出します。
☆払った保険料が下がっても、将来もらえる年金額は減らない。
☆3歳未満の子を養育する方ならだれでもOKです。共働きの夫婦の場合には、夫婦そろって適用されます(夫婦共に厚生年金に加入している場合)。妻が専業主婦の夫でもOKです。
 給料低下の理由が育児に関係なくてもOKです。残業代が減った、妻が就職した為に家族手当が減った、引越しや転勤で通勤手当が減った等です。
いつ手続きするのか?
・子供が生まれたとき
・育児休業期間中は社会保険料が免除になるので、この制度は一旦途切れますが、・育児休業が終わったら、もう一度この特例の申し出をします。
必要書類
「厚生年金保険 養育期間標準報酬月額特例申出書」
・戸籍個人事項証明書(戸籍抄本)
・住民票
・その他の書類を請求されることがあります。

一旦退職した後に再就職した方で、3歳未満の子をもつ社会保険の被保険者は、再就職先の会社で、この手続きが必要となります。手続きをしないとこの特例は受けられません。

手続きの時期
・子供が生まれたとき
・育児休業が終了したとき(元々、育児休業期間中は休業前の賃金で厚生年金保険料が納付されたとみなしていますので、養育特例の申し出をする必要がありません。)
・3歳未満の子がいて、再就職したとき。
・1歳までの育児休業を1歳6ヶ月まで延長するとき。
・1歳6ヶ月までの育児休業を、育児休業に準ずる措置(短時間勤務等)として3歳まで延長するとき。
・1歳までの育児休業を、育児休業に準ずる措置(短時間勤務等)として3歳まで延長するとき。
給料が下がる見込みが無い方でも、子供が生まれたときにこの手続きをしておけば、万が一何かの事情で給料が下がった場合には、自動的にこの養育特例が適用されますので、安心です。つまり、社会保険料は下がって本人も会社もお金の負担が減った。しかも、将来の年金の額は減らない。この制度を使わない手はないですよね。Q&A参照
この申し出の手続きは、申し出をした日から遡って過去2年前までの分までOKですが、なるべく早く手続きしましょう。
例えば、会社に勤務していた時期にこの手続きをするのを忘れてしまったまま退職した場合。
⇒この場合には、退職した後に申し出た日の前月~2年間は遡れます。そして、退職した会社にお願いするのではなく、自分で手続きをします。


この特例は、子の養育を開始した日の前月の標準報酬月額をそのまま保障しようとするものです。「子の養育を開始した日」とは、一般的には、出産した日です。子の養育を開始した日に厚生年金の被保険者でない場合には、子の養育を開始した日の前月以前1年間のうち直近の月の標準報酬月額によって、この特例制度をうけることができます。子の養育を開始した日の前月以前1年間に厚生年金の被保険者期間が無い場合には、この制度は利用できません。Q&Aを参照。


この従前標準報酬月額みなし制度は賞与に対しては、適用しません。賞与・ボーナス等は育児休業前の額よりも下がっても、そのまま実際に支払われた額で判断します。

この措置は健康保険の給付(傷病手当金等)には適用されません。すなわち、例えば、育児休業後に職場復帰して、勤務時間が短くなった為に給料が下がり、標準報酬月額も下がった場合には、その下がった標準報酬月額に基づいた健康保険の給付がされます。
あくまでも、この「養育特例」は将来の年金の為の制度です。

健康保険からの給付 出産手当金:標準報酬日額×2/3

出産育児一時金:一児につき35万円

出産育児一時金の事前申請
出産費用と出産育児一時金を相殺してもらいます。
=出産育児一時金を病院に受け取ってもらいます。

出産費用の無利子貸しつけ制度
(最大限24万円まで無利子で貸しつけ)
都道府県社会保険協会へ

雇用保険からの給付 育児休業基本給付金
MAX 休業開始時賃金日額の30%

育児休業者職場復帰給付金
休業開始時賃金日額の20%



Q&Aコーナー

Q 子がもうすぐ1歳になるのですが、なかなか保育所がみつかりません。従って、子が1歳6ヶ月になるまで育児休業をとることにしました。社会保険料免除の申請をしていますが、そのまま免除になるのでしょうか?会社も子が1歳6ヶ月になるまでの育児休業をOKしてくれました。
A この場合、子が1歳の誕生日から育児休業が終了する日までの間(子が1歳6ヶ月になるまでの間)に、事業所(会社)を管轄する年金事務所(社会保険事務所)へ
「育児休業等取得者申出書(新規・延長)」
を提出しなければなりません。つまり、事業主が社会保険料免除の手続きをしなければなりません。そして、「育児休業等取得者申出書(新規・延長)」は以下の度ごとに事業主が提出しなければなりません。育児休業取得者の状況によっては、2回あるいは3回提出することもあります。

事業主がとるべき育児休業期間中の社会保険料免除の措置
1歳未満の子を養育するための育児休業
1歳までの子の育児休業を1歳6ヶ月まで延長するとき。
1歳6ヶ月までの育児休業を終了したが、3歳まで育児休業に準ずる制度(例:短時間勤務等)による休業をとるとき。
1歳までの育児休業を終了したが、3歳まで育児休業に準ずる制度(例:短時間勤務等)による休業をとるとき。
①回目⇒1歳未満の子を養育するための育児休業
②回目⇒1歳までの子の育児休業を1歳6ヶ月まで延長するとき。
③回目⇒1歳6ヶ月までの育児休業を終了したが、3歳まで育児休業に
準ずる制度(例:短時間勤務等)による休業をとるとき。
合計3回、「育児休業等取得者申出書(新規・延長)」を提出しなければなりません。

以上の手続きを育児休業期間中に事業主が手続きしなければなりません。


育児休業が終了してから社会保険料免除を申請しても、アウトです。認められません。事業主は、必ず、育児休業期間中に社会保険料免除の手続きをしましょう。

Q 育児休業を開始した日と終了した日が同じ月の場合には、保険料は免除されますか?
A 同月得喪の場合には、免除されません。但し、健康保険・厚生年金と同じように、その月の末日(最後の日=30日・31日・2月28日・2月29日))に、育児休業が終了した場合には、保険料は免除されます。


Q 「育児休業等終了時報酬月額変更届」はいつ提出しなければなりませんか?

A  育児休業等が終了した日の翌日が属する月の3ヶ月間の給料を合計し、その平均を出します。その3ヶ月間に報酬支払いの基礎日数(≒出勤すべき日数)が、17日未満の月があればその月は除いて計算します。その結果、1等級でも変動があれば、標準報酬月額を変更します。改定した標準報酬月額は4ヶ月目から適用されますが、実際に保険料に影響するのは5ヶ月目からです。そして、新保険料が適用されたのが1月~6月ですと、その保険料はその年の8月まで有効です。実際には、9月に支払われる給料まで続きます。新保険料が適用されたのが7月~12月ですと、その保険料は翌年の8月まで有効です。実際には、翌年9月に支払われる給料まで続きます。
 例:

翌年
8月 9月 10月 11月 12月 1月
途中省略
8月 9月 10月
育児休業終了月
この3ヶ月間の 給料の平均をとって 平均標準報酬月額で、
等級以上の差が
出た場合









新標準報酬月額による保険料を 給料から天引き






算定基礎届による 新標準報酬月額
新標準報酬月額に基づく 保険料を給料から天引き
8月までと同じ標準報酬月額のケースも当然有ります。
子が1歳 子が3歳まで
将来の年金額に関しては、育児休業前の給料(標準報酬月額)で計算






Q  子が1歳になるまで育児休業をとる予定でしたが、私の体調も良く、夫も家事・育児を手伝ってくれるので、育児休業を1ヶ月早く終了させたいのですが、何か手続きは必要ですか?
A その場合には、「育児休業取得者終了届」を事業所(会社)を管轄する年金事務所(社会保険事務所)へ提出します。
その他、育児休業が予定より早く終了した場合にも「育児休業取得者終了届」を提出します。育児休業が早く終了する例は以下の通りです。
育児休業期間中に次の子の産前休暇が始まった場合。
育児休業の対象となる子の死亡。
子が養子の場合には、子との離縁・養子縁組の取り消し。
子供が他人の養子となった場合等によって、子と同居しなくなった場合。
育児休業をとっている者が負傷・疾病等によって、子を養育できなくなった場合。


Q 現在、厚生年金に入っていまして、3歳未満の子を養育しています。しかし、子供を出産したときには厚生年金に入っていませんでした。この場合には、
標準報酬月額の従前保障措置(みなし制度)は認められませんか?
A 子を出産したときに厚生年金の被保険者でなかった場合で、子を出産した月の前月より1年前までの期間で厚生年金の被保険者期間があった場合には、直近の月の標準報酬月額を適用します。子を出産した月の前月より1年前までの期間に厚生年金の被保険者期間が無い場合には、この制度は利用できません。


Q 「出産前の標準報酬月額とみなしてくれる」、というのは具体的にどういうメリットがあるのでしょうか?
A 出産前の給料の高いときの標準報酬月額で、将来の年金額を計算するということです。具体的には、以下の年金及び一時金についてです。
・老齢厚生年金
・障害厚生年金
・遺族厚生年金
・障害手当金(=一時金です。)


Q 産後休業(産後56日間)が終了してすぐに、育児休業をとらずに職場復帰しました。しかし、出産前のようには働けず、労働時間も減った為に給料も下がりました。標準報酬月額で1等級下がったのですが、この場合、「育児休業等終了時報酬月額変更届」を社会保険事務所に提出すれば、育児休業等終了時改定が認められて、標準報酬月額が変更になりますか?
A いいえ、育児休業時終了時改定は認められません。育児休業等終了時改定は、育児休業等(1歳6ヶ月までの育児休業・3歳までの短時間勤務等)を終了した場合に認められます。産後休業だけでは、育児休業をとったことにはなりません。つまり、育児休業等が終了したとは認められませんので、標準報酬月額の改定は1等級ではできません。しかし、2等級以上ですと、通常の「報酬月額変更届」によって標準報酬の改定は、可能です。
報酬月額変更届(随時改定)の為の要件
固定的賃金の変動があった。
給料変動月からの3ヶ月間に支払われた給料の平均額に該当する
標準報酬月額と従前の標準報酬月額との間に2等級以上の差が生じた。
3ヶ月とも給料の支払い基礎日数が17日以上である。


Q 育児休業時終了時改定「育児休業等終了時報酬月額変更届」の提出)は、育児休業後の3ヶ月間の給料支払い基礎日数が、3ヶ月間全部17日以上でなければ、認められませんか?
A いいえ、通常の随時改定(「報酬月額変更届」)とは違って、育児休業等終了日の翌日が属する月以後の3ヶ月間にもらった給料で、給料の支払い基礎日数が17日未満の月は除いて計算します。
固定的賃金(基本給・通勤手当・役職手当・家族手当等)の変動が無くてもOKです。

例:育児休業前の標準報酬月額は24万円とします。健保19級・厚年15級
7月 8月 9月 10月 11月
支払基礎日数
10日
支払基礎日数
30日
支払基礎日数
31日
保険料は育児休業前の標準報酬月額
(24万円)から計算
保険料は新標準報酬月額である22万円から計算。
給料 
10万円
給料
20万円
給料
22万円
×
この月は除いて計算
2ヶ月間の平均
=21万円
※標準報酬月額は22万円
健保18級
厚年14級
新標準報酬月額である
22万円が適用される。
年金の額は育児休業前の給料(標準報酬月額)で計算。



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